Bonne journée

ブルターニュ#6

「一度は見る価値がありますよ。ストーンヘンジばかりが巨石文明の痕跡ではありません。ソールズベリーだって同じケルト文化圏なのです。そもそもストーンヘンジの石柱もカルナックの石柱もメンヒルと言いますが、ブルトン語ですからね。」
いや、もう少し分かり易く言ってませんか、そう言いかけた時、彼は顔を上げてこう続けた。
「ああ、失礼。カルナックはなかなか興味深い所です。まずは、案内所の上から眺めてみてください。全体像は空から見るしかありません。展望台になっている少し高い建物がありますから、せめてそこから眺めてみてください。ほんとうに興味がありますか?だったらハイキングのつもりでぐるっと回る方が良いでしょう。でも、観光案内に書いてあったから見てみたいと言うだけの興味なら、展望台で十分です。近くの綺麗な海にでも行ったほうが良い。」

(ブルターニュ案内の6回目をアップしました。この続きはこちらから。あるいはメニューの「旅」から辿ることもできます。)

Bonne journée

What shall we play in 2022

少し長めの休暇を取る同僚とクリスマス前には « Joyeux Noël, Bonne année » (クリスマスおめでとう、良いお年を)と挨拶を交わし、コロナ禍でも変わらない移動遊園地とクリスマスマーケットの大騒ぎを横目で見ながら身を小さくするように職場と自宅を淡々と往復していた年末。ふと気がついてみれば、いつものように何もしない静かなクリスマスをいつの間にか置き去りにして、新年がやってきた。流石にフランス政府も年越しの花火は中止するように通知したようだが、元日は単に1月1日なのであって、日本のようなお正月らしい特別なことは何もない。冬は雨ばかりのブルターニュにはそもそも初日の出も何も期待しようもないが、新たな一年に変わりゆくことだけは間違いない。
これを読まれる方のご健康とより良い一年を願うのみである。

単にテスト的に始めたこのブログもまもなく10年になります。ずっと自分に向かって粗野に話しかけてきただけのようなぶっきらぼうな文章ばかりでしたが、それでも引き続きお付き合いいただいた読者の方には、感謝しかありません。今年からは、せめて日本語だけでも少しづつは丁寧にしていこうかなと思っています。

Until now, I wasn’t used to writing down New Year’s resolutions, and I probably won’t neither this year. My short Christmas time was passing quickly and most of my colleagues here in France are still in Christmas vacation, some others in Japan must be taking New Year’s vacations. In between of of them, all I want to set up now as a goal is just to be safe for you, as well as me, with hoping happiness to all of you, even if it is a small pieces.

Bonne journée, Photo

le 25 decembre

白茶けた冬の湿った天井から吹きおろす風に、
うわべだけの夏を忘れられない原色の
寝苦しい昨日を塗りつけたようなクリスマスツリーが震え、
鼻先に転げる香辛料を含んだ酸素を
ビロードのワイン粒に後生大事に閉じ込めるように、
午後の能天気な声を待つ扉の鍵を確かめる。
雨は冬の光線となる。
赤錆た明日を感触のない言葉で定義する慣わしと、
咳き込んだように繰るページの今との狭間に
燻んだ学校の壁を擦り抜けた甲高い歓声が転げ落ち、
急ぎ見上げた夕暮れの束の間の青を
偽物を調べる検査官のような眼差して睨みつけるように、
明日の挨拶を忘れないように書き留める。
明星は明日の雨粒となる。

Also, a small contribution to A Photo a Week Challenge: Lights by Nancy Merrill Photography.

Bonne journée

ブルターニュ#5

「ミディ運河はたしかに良く知られています。誰が大西洋と地中海を運河でつないでいるなど想像できるでしょう。夏ともなれば、たくさんの船が行き交いますよ。でも、残念ながら、イル川にはミディ運河のような観光船が無いのです。夏のバカンスにでもミディ運河に行かれたほうが良いですね。」 
運河沿いを少し歩きたいだけだと伝えては見たが、船で楽しむ冷えたシャンパンの方がまともだと信じているに違いなかった。 
「えぇ、イル川沿いのハイキングも悪くありません。レンタルの自転車もありますよ。50km以上は楽しめます。どうしてもイル川がご希望なら、宿泊だけのボートを手配しましょう。シャンパンはついていませんが。でも、その前にひとつだけ確認させてください。ストラスブールではなく、ほんとうにブルターニュのイル川の話をされているのでしょうか。」

(ブルターニュ案内の5回目をアップしました。この続きはこちらから。あるいはメニューの「旅」から辿ることもできます。)

Bonne journée

ブルターニュ#4

「夏のバカンスには良いところです。大西洋岸よりは案外静かですよ。ただ、おそらくはモルレーの街ではなく、少し北の街を話されているのでしょう。確かにモルレーからも船はありますが、おっしゃりたいのはもしかするとロスコフでしょうか。」
いや、海ではなく高架橋が見たいのだと言うと、顎髭をさすりながら彼はこう続けた。
「血塗られた歴史です。確かに美しい鉄道橋ですが、それ自体はさして古くはない。いや、新しい方が良いのです。教会を見下ろすような鉄道橋です。むしろその教会を訪ねられたらどうでしょう。危なっかしい鉄道橋よりもきっと落ち着きます。」

(ブルターニュ案内の4回目をアップしました。この続きはこちらから。あるいはメニューの「旅」から辿ることもできます。)