モッコウバラは棘もない上に4月にあっという間に咲いてしまうので、バラという名がついていてもバラではないと勝手に決めつけていたら、中国原産の立派なバラだそうだ。蔓性の華やかで香り高いモッコウバラは、そう考えれば紛れもなく立派なバラなのだが、棘がなくて花が小ぶりだというだけで趣が違う。
今年は全般にバラが動くのが早いようで、モッコウバラはもうほとんど先終わってしまっている。咲き終わったモッコウバラの茶色くなった花弁は、雨に当たるとますます見窄らしく、せめてピンクだったらよかったかななんて考えてみても、さして意味はない。バラというものは、枯れて茶色になった花弁も、切り戻すちょっと面倒な作業も、皆含めてバラなのだ。
さて、そろそろ横浜らしいバラでも見に行きますか、なんて思い始めたが、去年は6月上旬にはほとんど茶色になってしまったので、美しい「薔薇」を見たかったら5月中旬が良さそうだろうか。港の見える丘公園の周辺にはよく手入れされたバラ園も多く、薔薇巡りをしたら中華街でランチも悪くない。