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(Floral) Friday Fragments #297


 あれ?秋晴れって何だっけな。

 ふと疑問に思ったりする。秋雨が上がり、移動性高気圧に覆われてカラッと晴れた状態を秋晴れと言う。そう思っていたし、慌てて調べてみたらそう書いてあるサイトが多い。秋の台風が通り過ぎた後の青空なんて書いてあるサイトもある。でも、思うのである。それって頭で考えた情景じゃないのと。

 秋雨が上がって青空が出たということは、秋雨前線が南に下がって、北からの少し乾いた空気が入ってきたということが多いのだろうか。あるいは、停滞する秋雨前線に沿って南岸を低気圧が通り、太平洋に抜けて発達した状態だろうか。停滞前線は、冷たい風が優位になり、寒冷前線となって通過して行ったあと、少し強い北風が吹き込んできたという状態だ。台風も似たような状態だ。偏西風に乗って台風が南岸を通過した後、北から少し冷たい風が回り込んでくる。あまり疑問を感じるような話でもない。

 今回は、それが妙な感じがしたのだった。秋雨前線が一気に下がったのならわかるが、大抵は南で上がったり下がったりを繰り返す。確かに晴れたりはするが、モヤっとした空になって、カラッと晴れたりはしない。南岸を低気圧が過ぎ去って行っても、シベリア高気圧が十分に発達していなければ、台風一過の晴れにはならない。案外10月は秋晴れにはならないのだ。11月3日は晴れの特異日なんて言われるが、逆に言えば、それまではなかなかカラッと晴れない。結局、スコーンと抜けた青空が広がる晴れは、11月の冬型の気圧配置じゃないのだろうか。

 どうでも良い話であることは重々承知している。でも、頭で記憶している「定義」は、案外思い込みのような気がしてしまったのだ。秋の空って案外湿っていて、冬の空気が流れ込んできた時に、太平洋側が乾いた空気に覆われた時だけカラッと晴れる。その機会は思いの外少ないのかなと。

Bonne journée

矢板


 先週の那須の話の続き。

 再び那須を訪ねたのは、矢板のりんごを買うことが目的の一つでした。栃木県に縁のない人には、意味不明な説明ですね。少し説明しておきます。

 那須高原は、日光の東側に広がる高原というイメージかもしれません。もう少し細かく見れば、那須高原に関わる場所には那須塩原市と那須町があって、その西側は矢板市、南側はちょっとした工業地帯もある大田原市となっています。もともともっと広い地域に那須郡があって、今でも那須烏山市という市もありますが、ともかく、その那須という名のついた場所の山側の部分が那須高原で、那須温泉はその山を上って行ったところにあります。茶臼岳や殺生石でも有名です。おしゃれなカフェもこの辺りに集中しています。那須の御用邸もこのあたりです。もうひとつの有名な塩原温泉は少し離れた場所にあって、こちらは矢板市寄りの場所にあります。ようやく「矢板」という名前が出てきました。
 矢板市も都市部がメインですが、那須との境界である北側にりんご園がいくつもあります。谷間に広がる農地とりんご園はのんびりとした風景で、矢板にこんな場所があったのかと驚かされました。駅から離れているので電車で行くのは容易ではありませんが、車であれば、比較的簡単です。何しろ、矢板北PAにスマートICが併設されていて、ここから出るとものの5分でりんご園が集中する場所に着きます。矢板北スマートICは、PAに立ち寄ってから出ることもできますので、なかなか便利です。

 矢板は分かったが、栃木県でりんごとはどういうこと?というのも説明しなければなりません。農水省の統計を見ると、栃木県はリンゴの生産量の15位にも入っていません。多分、生産量シェア0.1%とかいった世界かなと思います。それでも観光りんご園も含めてたくさんのりんご農家があります。地図を見ながら探す必要もありません。道沿いにたくさん販売店が並んでいます。
 シェアの低い地域だから差別化しているのか、この辺りのリンゴ園は、葉とらず無袋栽培が多いようです。当然完熟での販売なので、間違いなく美味しくフレッシュなりんごが買えます。個人経営がほとんどなので、Webページもあまりありません。行って自分で見てみるしかありません。10月初旬は、秋映とシナノスイートが季節でした。秋映は、シャキシャキとりんごらしいりんごですし、日持ちもするので、買いやすいりんごかなと思います。

 今回は、初めて聞く「なっぷる」という品種の黄色のりんごも買いました。Webで探してみてもほとんど情報がありません。ほとんど市場には出回らないとのことで、売られていないなら記事もないのは仕方ないところです。食べてみたところ、蜜のたっぷり入った甘みの強い品種ですが、酸味もあって少しパイナップルのような味もしました。きっとだから「なっぷる」なのだろうと思います。柔らかくてクリーミーな食味なので、日持ちはしません。硬いシャキシャキりんごが好きな方には物足りないかも知れませんが、味はかなり良いので、試してみる価値ありです。手塚郁夫りんご園のリンク(https://tetsuka-apple-farm.com)を貼っておきます。

 りんごだけのために行くのもなあという方、大丈夫です。一般道でも再度高速に乗っても、那須高原は目の前。矢板のりんごと那須高原の牛乳の組み合わせも可能です。北関東にある牧場なんて観光用の小さな牧場でしょ?なんて侮ってはいけません。本州では最も大きく、歴史のある牧場がたくさんあります。そういえば、今牧場さんのウォッシュチーズ「りんどう」も食べました(往復500km、何回行ってるんだ!)。本物の味がします。おすすめです。

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(Floral) Friday Fragments #296


 さすがに秋らしい日差しになってきたが、今年も10月だというのにまだまだ半袖で過ごすことも多い。先週末は、金曜日から3日連続で膝上丈のジョガーパンツで過ごしてしまった。いや、暑いんだからそれでいいだろうなって理性は言っているのだが、心のどこかで、この季節にその格好で外を歩いたら恥ずかしいだろうなんて思わないでもない。

 それで思い出したのだが、2021年に一時帰国で横浜に2週間ほどいた時のことである。10月だったので住んでいたフランスは完全に秋の気候だった。長袖は当たり前の季節だったわけだが、日本は結構暑いよとは聞いていた。仕方ないから少し薄手の長袖に上着を羽織って飛行機に乗り、羽田に着いて上着を脱ぐ作戦にした。で、帰国してみたら、暑いのなんの。結局毎日半袖にショートパンツで過ごすことになった。

 暑いくらいの方が楽ちんな格好でいられるし良いかなとは思ったが、洗濯も忙しい。そんな状況でフランスに戻る直前まで遅い夏を満喫したのだが、最後に免許証の処理を予定していて、神奈川県の試験場まで出かけることになっていた。そしてその朝は、天気予報通り雨が降っていた。ずっと晴れて暑い日が続いていたので、フランスに戻る前に少しフランス的な気候になるのは良いかも知れないと、かなり楽観的に考え家を出た。

 すると、そこそこ悪天候の外は、小雨と同時に風が吹き、乗ろうとしていたバスはなかなか来ない。念のために持っていた上着を着ても背中まで寒くなる。直前まで30度近い気温にTシャツで過ごしていたというのに、長袖に上着でもガタガタ震えるレベルである。そこでようやく思い出した。もう10月なのだ。寒い日は寒い。その前までが例外だった。なんとか用事を済ませ、フランスに帰ってみれば、もう秋が深かった。

 秋らしい秋が恋しい。