Art, Photo

the last leaf


そろそろ冬も終わって春の気配がし始める頃、最後の1枚となった赤い葉が小枝の先にしがみついていた。小刻みに震える小枝には微かな光があたり、間も無く春の葉を広げる準備も整いつつあるというのに、真っ赤な残り葉は落ちようとはしない。光はその深紅の1枚に影を作り、春を伝える。

Just as winter was about to end and signs of spring were beginning to appear, the last red leaf was clinging to the end of a twig. A faint light shone on the trembling twig, and it was soon getting ready to unfurl its spring leaves, but the remaining bright red leaf refused to fall. The light cast a shadow on that scarlet leaf, heralding the arrival of spring.

Bonne journée, Photo

Spring 2024


I spent the second spring after moving back from Brittany to Yokohama. Interestingly, everything was pretty much the same as what I know about spring in Yokohama but something was different. Last year, my co-workers, my friends and even weather forecaster told me that the 2023 would be special. On the other hand, My memory, on the other hand, told me that nothing had changed. The cherry blossoms started blooming in the last week of March, and the rape blossoms started blooming in the middle of the month. However, this year, the cherry blossoms started blooming at the beginning of April, exactly as I remember from my childhood. I seem confusing about spring.
Here’s a small rap-up of this springtime.

Bonne journée, Cross Cultural, Photo

Christmas markets


 フランス語ではヴァン・ショウ(vin chaud)と言い、ドイツ語ではグリューヴァイン(glühwein)、イタリア語ではヴィン・ブルレ(vin brulé)、英語ではマルド・ワイン(mulled wine)、そして日本語ではホット・ワインという。そんなスパイスたっぷりの暖かなワインを飲みながら歩き回るクリスマスマーケットは楽しい。アルコールを飲めない日でも、シナモンやナツメグの香りのする暖かなりんごジュースを買っても良いし、日本だったら甘過ぎないホットチョコレートが置いてある。日中にスケートリンクで楽しんで、クリスマスマーケットでプレゼント探しをしたら、夜は食べ歩きなんていうのもちょっとハードなお楽しみなのだ。もはや欧州であっても宗教行事とはかけ離れた遠い存在になりつつあるのだから、それで良いではないか。それでも、どこに行ったって馬小屋飾りはあるし、商業的な背景以外なさそうな日本のクリスマスマーケットであっても、馬小屋飾りはきっとある。

 そういえば、欧州では使い捨ての紙コップをやめて、プラスチックのカップに切り替えたところも多い。クリスマス柄のプラスチックのカップを買って、それについでもらい、最後にカップを返却するとカップ代金が返ってくる。もちろん愛らしいカップの絵柄が気に入れば、持って返っても良い。何れにせよゴミの削減に寄与する仕組みである。横浜赤レンガ倉庫のクリスマスマーケットでは、紙コップや木製のフォークなどを使っていて、プラスチックの削減を狙っているのだろう。使い捨てだからゴミは出るが、しっかり分別して環境への影響を小さくするような仕組みになっていた。さすが世界でも最も面倒な分別を要求するなんて冗談で言われる横浜市である。

 欧州のクリスマスマーケットは一晩中騒がしいんでしょう?なんて言う人がいたが、せいぜい21時には終わって街のイルミネーションも消されるのが一般的だ。それこそ、クリスマス飾りはほぼ完全に消灯される。クリスマスは家族で過ごす季節。いつもなら19時に閉まる商店街が、少し遅くまで営業しているという程度で、21時ころにはすっかり街が静まりかえるのが普通である。その点では、日本のクリスマスマーケットもかつてと違って家族連れが多く、早めに帰るグループも多くなったように感じている。

 さて、写真を多めにポストしてみたが、上の2枚は横浜赤レンガ倉庫(左)とよく知られたストラスブール・クレベール広場(右)のクリスマスツリーである。下の9枚にもあちこち混じっている。規模や飾り方に違いはあれど、横浜も含めて華やかな雰囲気も混雑も共通である。

Bonne journée, Photo

客船


 時々そこがどこかわからなくなる事がある。
 紛れもなくそこは、捻じ曲がった木とコンクリートとどこかに行きたいという願望とで出来た横浜大さん橋埠頭なのであって、行政上は中区海岸通りと記号化されているのだが、そこに停泊する鉄の船とその船から降り立つ人々の無数の言語とがどこかに記憶されているかどうかは甚だ自信がない。「あれは確か…、」と思い出そうとする。その先に赤れんが倉庫。
 カメラのファインダーを覗き込んでシャッターを押すのを忘れたように、指先の冷たい金属が温まって感触が定まらず、船の名前すら思い出せない。そのくせ3万トンの船だと見立てたシルバーミューズが4万トンであると機械的に情報を羅列するiPadを見て、以前に見誤った飛鳥Ⅱが5万トンだった事を思い出す。どのみち想像力とは無縁の数字の羅列。
 ポートサイドを桟橋に寄せて停泊するのは昔から続く商船の慣わし。そんな時代がかったことなど今更守る事などないと思いながらも、シルバーミューズの船尾を眺めて確認する。その向こうには放水する消防艇と貨物の積み出し港。
 時々自分がどこにいるのかわからなくなる事がある。
 誰もが行こうとする海側を歩きもせず、銀杏の黄色く濁った匂いを嗅ぎながら、バスが通り過ぎるのに気づく。パスポートセンターの入り口は遠く見えない向こう側。中国語である事以外何もわからない声が頭の上をふらふらと通り抜け、保育園の子供達が緑に刈り揃えられた芝生を駆ける。薔薇が咲き揃わない10月。水先案内人はまだ出番には早い昼前の停滞する時間。昼食には未だ見ぬシンガポールの焼そばを食べよう。
 時々自分がどこにいたいのかわからなくなる事がある。