Photo, photo challenge

Weekly Photo Challenge: Weight(less)

201601-301

leaden seas and skies
with the passage of time
sound of breathing sighs

When I’m traveling abroad, I always expect fine weathers, clear skies, gently blowing wind, twinkling stars. However, also I know rainy day may give me an alternative way to enjoy my trip. The picture on top was taken in a rainy day while traveling. It was a heavy weather and shows me fantastic scenery.
Interestingly, sometimes we express difficulties or unfortunate things as its weight like heavy and “leaden” gives heavy impression, isn’t it.

In response to the weekly photo challengeWeight(less) by The Daily Post.

Bonne journée, Photo, photo panoramique

Photo wrap-up 2015

January

〜季節の違う写真も色が少なく
A hueless season

February

〜少し淡い色が見えてきたころ
with gentle and light colors

March

〜柔らかな華やかさが見え隠れ
slightly delightful colors

April

〜突然の原色
vivid suddenly

May

〜コントラストの高まり
higher contrast

June

〜青、蒼、藍
blue, blue, blue

July

〜光が色を隠す
the light taking over colors

August

〜最後の原色
the last colors

September

〜急速に失われる光
darker and darker

October

〜緑と茶が広がる
still green but brown

November

〜紫が恋しい
missing purple

December

〜落ち着いた色が思いの外多く
calm but colored

Thank you.

Bonne journée, Photo

乾いた金属

201511-411

ふり返っては海がそこにあることを風に確かめ、足元の段差に線路跡を感じてはかつての栄華をふり返る。そうやって、まだ9月だと言うのにコートが欲しくなる北の坂道を行ったり来たりした。小樽は思いのほか坂の多い街である。重いカメラを抱えて歩きまわれば汗もかく。何枚か写真を撮ったところで街を下り、海沿いのカフェに落ち着いた。随分と以前の話である。
そのこじんまりとしたカフェには、ふたつのテーブルと5、6人が掛ければいっぱいになるカウンターと天井が小さな明かり取りの窓との間に作り出す僅かな隙間にかけられた古い時計のノスタルジーとだけがあった。
「東京から?観光でしょ?」
その店のご主人は、素朴な焼き物のカップに淹れたコーヒーをカウンターの隅に座った私に差し出しながら、話しかけてきた。
「だってそんなカメラ抱えてるし。」
カウンターに無造作においたオリンパスの一眼レフに目をやる。古いそのカメラにはあちこちに小さな疵があったが、金属のボディはなお堅牢に精密な機械を守っていた。
「未だに使ってる人見ると嬉しいねえ。50mmってのもいいよね。」
ふと気づくと、時計のない壁にはモノクロームの写真が飾られている。どこでもある風景が時空から切り離され、特別な時刻を刻む。そうか、ご主人は写真を撮るんだなと思いながら、コーヒーを口にした。微かな酸味が舌の付け根に残った。
「あっと。俺の写真はだめ。どこかで知り合いに見つかっちゃうかも知れないし。どおってことないけど、案外、流れ者のいる街なんだよ。」
レンズを向けると店の主人はそう言って次のコーヒーの準備に向う。サイフォンのガラスがキンと高い音を立てた。

先日、テレビに映った小樽の様子を見て昔のことを思い出し、そう言えば以前は50mmレンズを使っていたこともあるなと気がついた。貰った古いオリンパスのフィルムカメラには50mmレンズがたまたま付いていて、それで何でも撮っていた頃は特に焦点距離など気にしたこともなかったから、次に手に入れたカメラのズームレンズは便利なレンズだなという印象だった。カメラが好きな人は焦点距離だけでいくらでも語れる向きもあるだろうが、その頃は何も気にしていなかったのだ。
新しいキヤノンの一眼レフは、もちろん貰ったものというわけではなかったが、レンズが傷んでしまったオリンパスの代わりだったから安売りの新古品で充分と処分予定の展示品を手に入れた。元から中古品というよりクラシックと表現したい古いオリンパスからすれば、どんなカメラも最新鋭だったのだ。たまたま安かった28mm-105mmだったかのズームレンズも便利そうと、カメラとズームレンズはどこにでも持ち出されることになった。
随分と重くなったカメラだったが、自分の住む横浜の散策から海外まで、それはいつでも使える便利な機材となった。遠い山々の広がりも、バックネット裏から見る野球選手の姿も、外のテーブルに置かれたカップも、すべて記録することができた。そうやってしばらくして、ひとつだけ写し撮ることができないものがあることに気がついた。

小樽のカフェではたわいもない話が続いていた。今と違ってそれほど話題にならなかったのか、運河の話をした記憶はないが、歴史ある街だからどこを見てきたかというだけで話すことはたくさんあった。
「もう何百年も新潟は身近な街なんだよね。」主人は唐突に言う。「いろんなものが、ここと新潟を行き交ったらしいよね。俺は歴史には詳しくないけど、今だってフェリーが通ってるもんね。」
壁の倉庫の写真は、まるで時代を切り出したように斜光に輝いていた。すべてモノクロームだというのに、そこにはオレンジ色が差し込んでいるようにさえ見えた。カメラを取り上げ、サイフォンの遠近感のないガラスをファインダから覗き込んだ。
「ちょっとお洒落に見えるかも知れないけど、案外、ファインダを覗くとつまんないでしょ?そんなもんなんだよね。」
また、サイフォンが鳴った。

新しく手に入れたカメラでなかなか撮れないものは、空気感のようなものだった。知人が触ってみたいから貸してというので10分ばかり預けたオリンパスには、現像してみると物置の埃に乾いたペンキ缶と湿った空気が写っていた。それからは、その乾いた金属とかび臭い湿った空気がひとつの基準みたいになっていた。だが、新しいカメラに変えた途端にそんな空気はどこにも写らなくなったのだ。
しばらくして、その理由が焦点距離と安売りのレンズと重いカメラにあったことに気がついた。新しいカメラでは写したいものにレンズを合わせ、古いカメラでは写したいものに自分を合わせた。新しいカメラのファインダを覗き込み、そこに見えたからそれでOK、そうやって写真を撮る癖が付いていた。たまたま手に入れた24mmの古いレンズを使って気づいたのだった。

普段はカメラの事を書かないが、まるで興味がないわけではない。例えば好きな画角というのがあって、それが35mmと85mmであったりする。機会があれば、このことでも書こうかとかと思う。

201511-412