Bonne journée, Photo

Sakura

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この季節、どうしたって桜の写真を載せないわけにはいかない。そういうものである。いや、桜はあまり好きではないと言ってなかったか?と誰かの声が聞こえてこなくもないが、好きとか嫌いではなく、そこに桜が咲いているかどうかである。車内吊り広告さえも桜が商品を囲み、気がつけば背景色まで桜色となれば、言い訳もたつというものだ。

ところが困ったことに大抵の写真は撮ってしまっている。クローズアップも広角での広がりも、上から見下ろした花見も望遠で空間を圧縮した散りゆく姿も、おおよそ撮ってしまうとなんだか同じような写真は載せにくい。たしかに夜桜はまだアップしていないし、知られた名所にもほとんど行っていないが、なんとなく出かけるのも億劫になっている。だからふと思ったのである。夕方のコントラストの低い柔らかな四季桜はどうかと。

うまく撮れたのかと言われれば、少々根気と技術が足りていない。良い光を待って良い構図が見つかるまで探し回るとか、せっかくのデジタルなのだからその場で確認するとか、その程度の努力は惜しんではならない。でもそれで良いのだろう。でないと、ファインダばかりのぞいて自分の目で愉しむことを忘れ、気がついたら終わったシーズンの写真をアップしていたなんてことになりかねないのだから。

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Photo, photo challenge

Weekly Photo Challenge: I’d Rather Be…

201803-301

I’d rather be walking in nature. Neither exotic taste of never-before-seen foods nor enchanted urban stage shows would be inviting me. That’s because it’s spring. Frosty morning is going to be blown up over there soon.

201803-303

In response to the weekly photo challengeI’d Rather Be… by The Daily Post.

201803-302

Bonne journée, Photo

Morning

201803-211

ゆっくりと漂うコーヒーの微かに甘い香りを今日ときっぱりと切り分ける冷え切った歩道を、今日に無関心な爪先を靄のかかったような曖昧な黒革で締め付ける紐靴で急ぐ朝。踏み降ろす爪先の1ミリ下で、整然と敷き詰められた灰色の四角いコンクリートブロックの隙間が不安に震え、昨日の埃っぽい倉庫で単調に動き続けた右腕に後生大事に抱える赤茶色のバッグを持ち直す。

すれ違う空色のジョガーパンツを身につけたポニーテールの誰かは今日の汗をかくにはまだ早く、いつもの変わらないピンク色のクルーネックのシャツはアイロンのかかった几帳面さで飛び去って、静かに甘い化合物だけが行き場を失う。どこにでもあるくすんだ青に誰かが塗りたくったごみ収集車は金属をかき回すディーゼルエンジンの音を裏通りに乱反射させ、無関心なヌイグルミ色の猫が反響する音の合間をゆっくりと通り抜ける。誰もが自分の時を急ぐ冷たい朝。

遠く駅の階段は今日を拒むように灰色のネクタイにつながれた人々を吐き出し、黒カバンを抱えた誰かを何事もなかったように平然と飲み込み続ける。不動産会社の無意味な文字を埋め込んだポケットティッシュを左手で探りあて、右手はバッグの底で捻じ曲がる。

1時間後には忘れ去られる紺色の場違いなブレザーが、だらしなく折れ曲がった紙袋をまさぐり、昨日と何も違いのないポケットティッシュを引っ張りだす。そのポケットティッシュを奪うように受け取ってカバンにしまい込むサラリーマンと、小走りにブレザーの男の横をすり抜けながらティッシュと空っぽのペットボトルを生垣に投げ込む高校生と、遠い猫の鳴き声。

誰もがなんの日だったかを忘れた昨日をなんでもない今日と隔て、春になってから7番目の大型客船が桟橋に横付けされた朝。一所懸命やって夢破れた誰かと微かなチャンスを掴みとった誰かが、どこでもない日常をすれ違う朝。