Cross Cultural, Photo

Floral Friday #166


 シャガが咲き出したという事は、そろそろコットンシャツ一枚で外出できる季節になったという事でもあり、森を歩けば初夏の匂いが鼻の奥に気持ち良い日もまもなくという事でもある。先日の驟雨ではすっかり夏の雨の匂いがしてなんだか嬉しくなったが、降らないという天気予報を信じていたばかりに洗濯物もずぶ濡れで、それもまた春が夏に近づいてきたという証拠でもある。どういうわけか、そんな事でほっとした。

 以前から一緒に仕事をしてきたフランス人とのたわいもない会話で、あちらの天気を聞けば、もう冬の曇り空は終わったとのこと。頼みもしないのに、PCのカメラで外の様子を映して見せてくれた。3月末頃は、ジブレと言って短時間の通り雨が毎日のように続くのだが、それも4月から5月には次第に夏の安定した空に変わってくる。一番天候が安定しているのは7月までで、8月にもなれば秋の気配が漂うような場所だから、ジブレの季節が終わったというのは、短い夏がやってくるという合図として嬉しいのだ。

 何処も同じ。

Bonne journée, Photo

Spring 2024


I spent the second spring after moving back from Brittany to Yokohama. Interestingly, everything was pretty much the same as what I know about spring in Yokohama but something was different. Last year, my co-workers, my friends and even weather forecaster told me that the 2023 would be special. On the other hand, My memory, on the other hand, told me that nothing had changed. The cherry blossoms started blooming in the last week of March, and the rape blossoms started blooming in the middle of the month. However, this year, the cherry blossoms started blooming at the beginning of April, exactly as I remember from my childhood. I seem confusing about spring.
Here’s a small rap-up of this springtime.

Cross Cultural, Photo

Floral Friday #165


 花曇りというよりは雨を予感する薄暗い朝に見る白いポピーの花弁は、絹のように透明感にあふれ、ドレープ感のあるそれに不用意に触れれば、時に風に浮かぶように散り落ちる。そんな様子を見ていたら、写真に収めたくなるというものである。

 先日のこと、あることがきっかけで目の検査をしたのだが、あの眼科で目を覗き込まれるのがなんとなく気恥ずかしい。医師だって他人の瞳を好き好んで覗き込んでいるわけでもないわけだが、瞳を覗き込むことに何かしら妙な先入観を持っているのだろう。どうにも変な気分である。
 しっかり検査するということで、瞳孔を開く薬を使ったから、病院からの帰り道は少々眩しくて歩きにくいこととなった。とは言っても雨が時々降っているような暗い日だったから、晴れた日に比べればずっと楽だったはずだ。外を歩いていても多少見にくい以外は特段の問題もない。上のようなポピーを眺める気にはならなかったが、街を歩く事にはさして違和感もなかった。
 ところが、大きな交差点を越えようとして急に問題があると気がついた。横断歩道の白線が眩しくて見ていられないのだ。あの白線は夜でも見えやすいようにしているわけで、なるほど反射率が高い。薄目にしてなんとか横断歩道を渡ったが、白線とアスファルトの間にパープルフリンジが見えた気がした。
 もちろんそんな筈はない。パープルフリンジは例えば高輝度ピクセルの電荷の漏れと色収差などによるものであって、どうやっても人間の目には発生しない。長年デジタル画像処理を専門とする輩と付き合ってきたから職業病みたいなものである。その昔、鮮やかなオレンジから深い紺色に変わる美しい夕焼けを見て「階調が出てないな」と言ったあたりですでにちょっとおかしい。気をつけなければ。
 とは書いてみたが、上のポピーの花弁の縁は、ほんのわずかに青いような。