
桃は大好きである。ただ、どういうわけかスモモがもっと好きで、7月が楽しみである。桃の美味しさに酸味が加われば最強ではないか。アプリコットも大好きで、ジャムより生食が良い。たまたまフランスに住んでいた頃はあまりに安いので箱買いしていたほどだ。
スモモだろうがアプリコットだろうが、これらは桃類であって、甘い桃の変種とも言われている。いや、梅だって桃の仲間だし、プルーンもスモモに近い。ブルターニュ名物のスイーツであるファーブルトンにはプルーンを入れることになっているし、そもそもフランスで最もポピュラーな桃は小さくて平べったい形をしていて、日本で見る桃とはまるで違う。いやいや、スモモだって、大石早生とかソルダムとか言っている場合じゃない。サンタローザも菅野も太陽もみんな味が違う。サマーエンジェルなんて、誰が名前をつけたんだ?というくらい濃厚な味がするし、甘い貴陽は大粒なので小さな桃と変わらない。
ということは、桃を買うならスモモも買う。産地で買えば恐ろしいほど美味しい桃もスモモも手に入る。冒頭の写真のように、時々は観光のためなのか袋のかかっていない桃もあるから、笛吹あたりに行って桃とスモモを買うのが良い。
それで思い出したのだが、桃類が好きだなんて話をしていると、どうして桃の形はお尻みたいになるのだろうなんて話題になることがある。一説には、種の部分が二つに割れて芽が出やすいようになっているからだそうだ。種のでき方によるもので、りんごは五角形にタネができるからこうはならない。もちろん、正確には、そう言われているだけで本当かどうかは分かりようがない。色々研究はあるが、まだ確定的ではないようだ。ただ、スモモにも同じように割れ目があって、桃の仲間の特徴らしい。アプリコットもそうだったかなあ、なんて考える。
この形を見てお尻みたいだとか、少しいやらしい形だとか言うのは人間側の話であって、桃とは関係ない。きっと本能的にそう見えるのだろう。当然人間には種を繁栄させるためのなんらかの本能が備わっていて、こうした形に反応するのは不自然なことでもなさそうだ。
以前、恥ずかしさを感じるポイントが違うのでフランス人と話したことがあるが、人間の自然な部分としての性をしっかりと子供達にも教えると言っていたのが印象的だった。10代半ばの子供達に生殖を教えるのに、人と人との関係や妊娠の仕組みなどととともにその行為もきちんと教えるという。つまり、動物も人間も生殖行動は基本的に同じで、大切な行動であると。流石にこうした話はなかなかしにくいので、フランス人から聞いた話と人伝に聞いたドイツの話からそう理解したというだけではある。ただ、それが本当なら、確かにこうした話の恥ずかしさみたいな概念には違いが出るだろうとは想像できる。
桃の話から脱線した。こんなことを考えたのは、週末に笛吹に桃を買いに行くという同僚にお店の場所の話をしていて、10年以上前に別な知人から言われたことを思い出したからだ。その知人は桃の形ってちょっとエッチだよねなどと笑いながら少々具体的な事を言っていた。お尻みたいな形だから?なんて聞いて受け流したが、今だったら立派にハラスメント行動かもしれない。
まあ、ともかく桃の季節である。スイカよりもスモモが良い。



