Bonne journée, Photo

習作

それはちょうどいいタイミングと言うにはあまりに遅い時間だった。同じ薄汚れた飛行機に乗っていた乗客のほとんどは足早に扉の向こうに去り、たったひとつのカフェはもう何年も開いてないのではないかと疑うほどに暗く静まり返っていた。自分はといえば、馬鹿げた大きさの袋をふたつ抱えた季節外れのサンタクロースみたいなもので、前にたった一歩進むにも遠くからやっとのことで運んできた荷物が邪魔をし、殺風景な到着ロビーに残ったわずかな乗客も見て見ぬ振りを決め込んだようにそそくさと距離を置いた。モーターの止まった小さな空港の小さなターンテーブルの横で、携帯電話に眼を落とす係員と傷だらけの忘れられたスーツケースと皺くちゃのコットンシャツを着た自分だけが静まり返った時間を過ごしていた。
「タクシーを手配しておきましょう。きっとご自分で見つけるのは難しいでしょうから。」
そうメールには書いてあった。

いくつか書きかけはあるのですが、とても公開できる状況ではありません。短い断片だったり、途中にメモが入っていたりと、単なる文字の切れ端ばかりです。とはいえ、ずっと作品らしいものは公開していませんでしたので、習作として冒頭部分をポストすることにしました。