Cross Cultural, Photo

(Floral) Friday Fragments #273


 足元をふと見るとこんな花が咲いていることに気づく。強烈な日差しの中で、ちょうど影になった部分に白色が優しい。
 そもそも気付かずにいるあたりに、もう少しスローな方が良いななんて反省する。いや、そもそも忙しくなんかない。時間はたっぷりある。十分かどうかは時間が経ってみないとわからないが、若い頃みたいに走り回ってはいない。それなのにもっとスローに過ごそうなんて反省する。
 きっと、忙しくしているのに慣れてしまっているのだ。本当は忙しくもなければ、走り回っているわけでもない。なのに、忙しかった時みたいに過ごすことに慣れてしまっている。ちょっと立ち止まって周囲を眺めれば良いのに、時間が余っていても周囲に気を留めない。
 これをかっこ良く「現代人」だとか「都会に生きる」とか言ってみるが、要はカッコ悪いから言い訳しているだけだ。

 昔は丁寧な暮らしという言葉も分からなかったが、ようやく腑に落ちるようになってきた。意識を変えていかないと、せっかく出来た時間が忙しかった時と変わらず過ぎていってしまう。もっと丁寧に。丁寧に。立ち止まるために写真を撮ろう。

(そんなスローな事が苦手な性格だってわかっているけれど…)

Cross Cultural, Photo

(Floral) Friday Fragments #272


 この写真は、ある人にとってはちょっとトリックっぽい。
 ジャスミンの強い芳香をたどって周囲を探してみれば、ハゴロモジャスミンのような白い5弁の花が朝の静まり返った空気の中で光にあたっていたのだが、よく見れば地中海の木陰のような涼しげな緑がキラキラしている。見たことのない美しい木だなと思って近付いたら、ジャスミンが絡みついていたのは低木のオリーブだった。オリーブももう間も無く開花の時期だが、これほど一体化していると、私のようにうっかりしている人間は、騙されてしまいそうな気配である。
 もしかすると、コーヒーの花やレモンの花もこうやって絡みついたら面白いかななどと想像しながら写真を撮った。どちらも木としては強く硬い枝が広がるから、ジャスミンのようにはいかないだろうなとも思うが、何だか興味深い。

 それにしてももどかしいのは、フォーカス合わせである。この写真は手元にiPhoneしかなかったので、その標準レンズで撮影したが、思ったところになかなかピントが合わない。これがファインダを覗いて手動でフォーカスできたら簡単なのになどとぶつくさ言いながら撮影しているのは、正直変なやつである。もちろん、スクリーンをタッチしてフォーカス位置を指定しているのだが、なぜか奥にピントがあったりもする。それでも機動力の高いiPhoneだからいつでも写真が撮れているので、どちらが良いとも言い難い。
 また来週にでも撮り直そう、なんて思っている間に花は終わってしまうのだけれど…