Cross Cultural, Photo

(Floral) Friday Fragments #242

 
 齧られた花弁をベッドに刺刺した尻尾のようなふさが垂れ下がる。そう思ったら、どうにも撮りたくなった写真だが、撮ってみたら案外つまらない。いつものことである。
 できれば毎日1枚くらいは写真を撮りたい。大仰なカメラでなくても良い。スマホで十分。そう思って義務感のように撮る写真は、大抵はつまらないスナップになってしまう。歩きながらふと直感的に感じた何かを無意識に撮ったもののほうがよほど面白い。この写真は、その中間で、義務感のようなものを感じながら撮った写真ではあるのだが、ふと感じるものがあったから撮ったので、ちょっと期待した写真ではある。きっと、その期待というものがよくなかったのだろう。

 日々、世の中のニュースを見ていると、時々何か言いたくなるのは自然なことだろう。時には、「政治家なんて…」とか、「どうしてそんな他人を貶めることを…」とか、そんな愚痴見たいな言葉がいくらでも出てくる。それをここにあまり書かないのは、意見がないからではなく、一方通行だからである。ほとんど何も解決しない一方通行の愚痴は、むしろ他の人にまで不愉快さを共有しているようなものだから、ある意味自分も共犯者になったような気がしてくるのだ。
 その点、街中で直感で感じた何かを(それが何かはわからないことも)表現するのは、同じ自分の感覚の押し付けであっても後悔が少ない。もちろん、不愉快に感じるのか愉快に感じるのかは人それぞれ。時には自己満足だけの押し売りに嫌な思いをされる方もいるかもしれないが、そこは多少のずれがあるのが人というもの。割り切ることにした。

 そんなわけで、中途半端だなと思いながらアップした今日の写真である。

Bonne journée, Cross Cultural, Photo

Loire-6


Although houses stand nearby, it must have once been a majestic castle towering over the Loire River. Behind the walls, on the left, you can see not the Loire River, but its tributary, the Maine River, which flows into the Loire just downstream. This means that the castle was located at a strategic point for logistics. The castle is called Château d’Angers. The castle is impressive with its many towers and drawbridges, but it is best known for the oldest tapestry of the Apocalypse in France, which is huge and makes you feel like you’ve been transported to another dimension.

Personally, I feel somewhat familiar with this place because the son of a colleague of mine attended university there, but I don’t think many people from my home country of Japan would go there. Another reason is that the honey produced at a bee farm in a rural town one hour from here is delicious, so I have some fond memories of this place.

Cross Cultural, Photo

(Floral) Friday Fragments #241

 
 白い花はどうやらニラだと分かっている。ただ、植えられたニラではないので、どう言った経緯でそこにあるのかは分からない。坂がちの横浜の市道の階段にこぼれて育つニラは、抜いても抜いても毎年咲き続ける。ネギの仲間だから葱坊主のような丸い花だが、案外観賞用としても美しい。若芽をとって食べても良いのかもしれないが、何しろ路傍の雑草。そう考えただけで試す気にはなれない。飼われている牛を見て食べたいと思わないのと同じなのか、違うのか。なんだか色々疑問の湧く秋ではある。

 その周りにあるのは、まだ花が咲いていないが、萩だろうと思う。こちらは隣家からはみ出てきたもので、間違いなく植えられたものである。この原稿は実際に投稿するより前に下書きしている状態だから、きっと投稿する頃には咲いているのだろう。投稿時にこの文章を修正する気にもならないだろうし、書き換える時間もなさそうだから、それを分かってそのままにしておく。きっと今頃は紫色の花がいくつか咲いているはずだ。咲いた花を見て萩じゃなかったら、投稿をやめるかもしれないけれど。

 この写真のフレームの外、右上には葛が咲いている。こちらも紫のようなピンクのような秋らしい色である。もちろん葛も植えられたものではない。北米の南部ではトレリスなどに使われたものが広がり、危険な外来種に指定されているらしいが、日本だと秋にすっかり枯れることになっている。現実的なことを言えば、最近の暖冬のせいか、枯れかかったまま冬を過ごし、春にどんどん大きくなる葛が多い。根っこが残っていれば再び初夏には週に1mもの速度で成長するから、どんどん広がる。週速1メートルは時速6ミリ。半端じゃない。

 まあ、そんなわけで、秋である。