Bonne journée, Cross Cultural, Photo

Loire


A few years ago, I was in the courtyard of a famous castle in the Loire Valley in France. It was just after the COVID-19 pandemic had ended. There were still a lot of cases, and travel was not the time to go, but the Loire Valley was close to my home, so it was a good time to start returning to normal life.

I imagine it’s now very crowded with tourists from all over the world. I lost two family members of my friends during the COVID-19 pandemic. While I’m grateful to finally be back in the world, I don’t want to forget that there are still people I know who feel unsafe. 

Bonne journée

ネコトコトリ(再)


 時々どうして文章を書いているのかわからなくなることがあって、この原稿を書いている今がそのふんわりした不明な瞬間である。役所に出す書類のような物は、そもそも文章を書いているのではなく、役所に出すべき情報を記載しているのであって、ここでの「文章を書く」ということではない。そうした意味で、物を書くのに最初から理由などないのだ。多分。

そもそも理由のない物書きなどないという見方もある。例えば年貢の量を決めるために記録した文書にも、エンタメなどとも呼ばれる小説の類にも、夏休みの宿題にすらも、なんらかの理由がある。長年積み重ねられてきた歴史の中にも、今日書いたばかりの買い物メモにも、同じように目的がある。小説なんて人を楽しませるためであって、そこに目的などないでしょと言われるかも知れないが、書く側にとってみれば、それによって収入を得るという目的があるはずなのだ。そうやって考えると、理由のない物書きなどないのかも知れない。

 それでも時々考える。この文章は、何故書いているのだろうと。そんな、理由のわからない作品(ネコトコトリ)へのリンクをここに置いておく。

 

Bonne journée

大嫌いな雨


ベトつく空気から逃れる場所もない
くすんだ裏通りで俯く
目的地などない通勤路。
行かなければならない場所が
ただそこにあるだけの雲空。
重たいバックパックと
背中に張り付いたシャツと
腕に赤い跡を残す傘。

すれ違う人に顔のない
記号化された街で、
壁の小さな汚れに人の呼吸を感じ、
どこかうれしくなる。
降り出した霧雨も、
息を殺した空気の流れも、
何もかもが停滞する。
大嫌いな雨は美しい。
Bonne journée, Photo

Solarization


The heat of the Japanese summer is now known worldwide. The other day I told a French acquaintance of mine that the temperature has been reaching 35 degrees in Celsius (95 F) every day, and he asked me if the humidity was still high, so I guess it’s well known that it’s hot and humid. Traveling to Japan seems to be popular these days because of the weak Japanese yen, but it seems best to avoid midsummer.

By the way, there is an old photography technique called solarization. It is a phenomenon in which light and darkness are partially reversed in monochrome development by exposing the film to too much light. When walking under the hot summer sun, you may fall into the illusion of solarization. The sparkling light in the photo is always interesting to me.

(簡易訳)最近は日本の暑さも知られてきたらしく、フランス人の知人に相変わらず熱くて蒸してるのか?なんて聞かれる始末である。まあ、その通りなのだが、そんな中を歩いていると、光の加減が妙に見えることがある。白黒写真のソラリゼーションみたいなもので、光と影の関係が怪しくなるのである。

Bonne journée

Sunday Thought


 桃は大好きである。ただ、どういうわけかスモモがもっと好きで、7月が楽しみである。桃の美味しさに酸味が加われば最強ではないか。アプリコットも大好きで、ジャムより生食が良い。たまたまフランスに住んでいた頃はあまりに安いので箱買いしていたほどだ。
 スモモだろうがアプリコットだろうが、これらは桃類であって、甘い桃の変種とも言われている。いや、梅だって桃の仲間だし、プルーンもスモモに近い。ブルターニュ名物のスイーツであるファーブルトンにはプルーンを入れることになっているし、そもそもフランスで最もポピュラーな桃は小さくて平べったい形をしていて、日本で見る桃とはまるで違う。いやいや、スモモだって、大石早生とかソルダムとか言っている場合じゃない。サンタローザも菅野も太陽もみんな味が違う。サマーエンジェルなんて、誰が名前をつけたんだ?というくらい濃厚な味がするし、甘い貴陽は大粒なので小さな桃と変わらない。
 ということは、桃を買うならスモモも買う。産地で買えば恐ろしいほど美味しい桃もスモモも手に入る。冒頭の写真のように、時々は観光のためなのか袋のかかっていない桃もあるから、笛吹あたりに行って桃とスモモを買うのが良い。

 それで思い出したのだが、桃類が好きだなんて話をしていると、どうして桃の形はお尻みたいになるのだろうなんて話題になることがある。一説には、種の部分が二つに割れて芽が出やすいようになっているからだそうだ。種のでき方によるもので、りんごは五角形にタネができるからこうはならない。もちろん、正確には、そう言われているだけで本当かどうかは分かりようがない。色々研究はあるが、まだ確定的ではないようだ。ただ、スモモにも同じように割れ目があって、桃の仲間の特徴らしい。アプリコットもそうだったかなあ、なんて考える。
 この形を見てお尻みたいだとか、少しいやらしい形だとか言うのは人間側の話であって、桃とは関係ない。きっと本能的にそう見えるのだろう。当然人間には種を繁栄させるためのなんらかの本能が備わっていて、こうした形に反応するのは不自然なことでもなさそうだ。
 以前、恥ずかしさを感じるポイントが違うのでフランス人と話したことがあるが、人間の自然な部分としての性をしっかりと子供達にも教えると言っていたのが印象的だった。10代半ばの子供達に生殖を教えるのに、人と人との関係や妊娠の仕組みなどととともにその行為もきちんと教えるという。つまり、動物も人間も生殖行動は基本的に同じで、大切な行動であると。流石にこうした話はなかなかしにくいので、フランス人から聞いた話と人伝に聞いたドイツの話からそう理解したというだけではある。ただ、それが本当なら、確かにこうした話の恥ずかしさみたいな概念には違いが出るだろうとは想像できる。

 桃の話から脱線した。こんなことを考えたのは、週末に笛吹に桃を買いに行くという同僚にお店の場所の話をしていて、10年以上前に別な知人から言われたことを思い出したからだ。その知人は桃の形ってちょっとエッチだよねなどと笑いながら少々具体的な事を言っていた。お尻みたいな形だから?なんて聞いて受け流したが、今だったら立派にハラスメント行動かもしれない。
 まあ、ともかく桃の季節である。スイカよりもスモモが良い。