Bonne journée

The STAR BAR


喉の奥に生ぬるい空気を感じながら、
突き刺さる塩辛い湿気に鼻を鳴らし、
ようやく明るさを増した朝一番の海へと腕を伸ばす。
昨夜の色とりどりの喧騒などなかったかのように
銀色のバーカウンターの窓はしっかりと閉じられ、
自分の靴がウッドデッキを擦る音がたったひとつのノイズ。
カラっと氷が動いたような気がしても、
それは昨日の記憶を置き忘れているというだけのこと。
日常に戻れば気づくこともない小さな記憶。

 自分らしからぬシャープな造形を撮りたくなることだってある。人の笑い声が溢れるランチタイムでも、華やかな夜のカクテルタイムでも、どちらでもない早朝のソリッドな時間。もちろん現実にはその場所に助けられているだけのことだけれど、そんなことは承知の上ということで、ご理解願いたい。

 この素敵な空間は、石垣島 フサキビーチリゾートホテル&ヴィラズ

Bonne journée, photo challenge

Lens-Artists Challenge #288: Window Shopping


日本語は下に Japanese text at bottom

The name of the shop was “Boutique Ephemer” and it seemed to be open for a limited time. There were signs all over the place asking you to feel free to enter, but for some reason I hesitated to go inside even though I had no plans to buy anything. The shop itself was decorated in Christmas-like colors, and just looking at it made me feel happy.
I’m a rather practical person and don’t mind window shopping at bakeries. In the end, I end up buying bread.

Lens-Artists Challenge #288: Window Sopping

(日本語訳)
そのお店の名前は「ブティック・エフェメール(儚いお店)」で、期間限定のようでした。どうぞご自由にお入りくださいといった言葉があちこちに書かれていたものの、何も買う予定がないと入りづらいものです。クリスマスみたいな華やかな店舗でした。どちらかといえば自分は現実派で、パン屋さんでもウィンドウ・ショッピングができてしまう方ですが、でも、結局はパンを買ってしまいます。

Bonne journée, photo challenge

Lens-Artists Challenge #286: Weather


日本語は下に Japanese text at bottom

It was always raining when I did something different from ordinary days. Sometimes it was snowy in wintertime. When I supported my family who had to do something important, when I visited a place that I was looking forward to, when I had to do unpleased things, it always rained. For a long time I didn’t understand why.
After many years have passed, I realized that I remember bad weather as a bad memory. I learnt even also that a rain makes up the world being beautiful.

Lens-Artists Challenge #286: Weather

いつもと違うことをするときはいつも雨が降っていた。 冬には雪が降ることもあった。 大切なことをしなければならない家族をサポートするとき、楽しみにしていた場所に行くとき、嫌なことをしなければならないときは、いつも雨が降っていた。 そして長い間その理由が分からないでいた。
何年も経って、悪天候のことは嫌な思い出として覚えていることに気づいたのだった。 雨が降ってこそ世界が美しいということも。

Art, Bonne journée

Jazz


 クラシック音楽は歴史として記録されるアートである。ミケランジェロの彫刻がギリシャ芸術の復刻であろうと素晴らしく、ミケランジェロの彫刻の精巧なコピーがこの現代に飾られていても美しい事に変わりがないように、グレングールドの弾くAACで記録されたバッハのゴールドベルク変奏曲を通勤電車の喧騒の中で聴いたとしても、歴史に刻まれたアートは普遍の価値を持つ。

 ジャズはライフスタイルである。それがブルースやラグタイムに期限を持とうとその拡大期に大衆音楽として完成したものであろうと、ひとたび生活の場にその音楽が漏れ出せば、軽快で自由闊達な空気が周囲を包み込む。

 ポップスはエンターテイメントである。人は街角に今流れるポップスに時代の空気を感じながら、嫌なことも楽しいことも思い出す。そうやって咀嚼し切れない一日の出来事は昨日の記憶へと昇華する。エンターテイメントとして消費され続けるからこそポップスは記憶に刻み込まれる。

 ロックは生き様である。ロックが流れていようといまいと、自分のスタイルを貫けばロックは成立する。ただ、自分を貫くことは容易ではない。容易でないから生き様になるのだ。

 若い頃はロックに憧れたりもしたが、今はもうジャズばかりを聴いている。ラップには音楽を感じられないし、 K-POPもJ-POPも時に雑音にしか聞こえないことすらある。きっとそれは、歳をとってきたということなのだろう。自由が容易に得られるものではないと知り、日々の機微をいなす法を覚えた今、ジャズあたりが落ち着くということなのだとふと思ったのだった。

Bonne journée, photo challenge

Lens-Artists Challenge #284: Day and Night


日本語は下に Japanese text at bottom

Yokohama is a big city but it has a short history. It was in 1859 that Yokohama suddenly appeared in Japanese history, let alone world history. That was only 160 years ago. The peaceful era that had lasted for 300 years entered a major turning point after a mission from the United States appeared. Yokohama became the place to open a port for them. Fifty years later, the red brick warehouse was built as a national bonded warehouse. Now that its role has ended, it is now a beautiful shopping mall that is loved by citizens.
Above picture was taken there at night time. The historical scenery during the day and the energy at night seem to symbolize modern Yokohama.

Lens-Artists Challenge #284: Day & Night

横浜は大都市である。歴史は浅い。横浜が世界史どころか日本史に突然登場するのは1859年のことである。わずか160年前でしかない。300年も続いた平和な時代は、アメリカからの使節団が現れたのちに大きな転換期を迎える。横浜は、彼らのために港を開く場所となった。その50年後、赤レンガ倉庫は国設の保税倉庫として作られた。今ではその役割を終え、美しいショッピングモールとして親しまれている。