Bonne journée

やわらかいシステム

コンピュータネットワークで言うシステムは、グローバルに見れば、定型的な処理・操作を時間・空間に対して秩序を持って行うための枠組みである。例えば、社内の業務管理においては、

  • 必要な情報を入力・収集
  • 紙などに記録
  • 整理して表示
  • アクションの状況を把握

といったことが、間違いのないように一連の流れとして行われる事を強制する仕組みであると考えられる。そのためには、手順や情報の項目などが整理されていなければならず、その場その場の最適解では矛盾が発生することになる。システム・エンジニアの仕事は、全体としての最適解を探すということでもある。ひとりの利用者やある局面にとってどんなに優れた解を提供しても、それ以外にしわ寄せがあれば、それはたちまち使われなくなる。
一方、利用者から見れば、システムが提供するものはその結果でなければならない。販売数量を把握して、必要な生産量を正しく決定するといったことが、余分な作業をすることなく実現されることが重要である。すなわち、やりたいことを感じている利用者と、やりたいことが何であるかを明確化するシステム・エンジニアという2つの立場でシステムは構築されなければならない。

それは、言い方を代えれば、利用者にとっての利便性(ユーザビリティ)あるいは操作性と求める結果が確実に得られる一貫性とでもいうべきものの両立ということでもある。問題なのは、利用者によって求めるものが異なるということである。システムは、利用者によって使う目的が異なると言っても良い。
例えば、在庫を管理するシステムは、在庫を引き当てる目的でのみ使う利用者もいれば、不良在庫を分別し対処するために使う利用者もいるかもしれない。経営的立場であれば、総在庫金額の推移や回転率の分野毎の状況が知りたいかもしれない。顧客と販売契約を結ぶために在庫を引き当てた担当者にとって、素早い簡単な検索は必須である。もちろん、間違いはあってはならない。

やや異なるが、たとえば自動販売機であっても、2つの点からシステムは構成されている。ひとつは、コインを投入してボタンを押し、物品が出てくる仕組み全体であり、もうひとつは、自動販売機を管理して物品を補給し、売り上げを回収する整合性の取れた仕組みである。自動販売機を使う利用者と自動販売機を使って商売する側では目的が違って当然である。それでもなお、自動販売機はひとつでなければならない。
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Bonne journée

Bonne journée (6)

金木犀の輝く匂いはいつも不意である。秋のある日、突然に周囲を甘い香りで包み込み、気が付けば路面をオレンジに染め、そして何事もなかったように元のように戻る。それは、あたかも、夏の朝に窓を開けて気付く霧のようでもあり、夕暮れに一瞬見える黄金色の水面のようでもある。いつか必ずやってくるのに、その甘い香りに驚き、それが数日だけ許された秋の楽しみとわかっていても、再び通った金木犀の下でもはや香りがしないことに再び驚く。何よりも、ざくろの赤い実の自己主張しない秋にふと気付く時、もはや金木犀の香りを忘れているのである。

気の早い街角のショーウィンドゥは、自己主張の強いかぼちゃを早々に片付け、クリスマスのイルミネーションの準備に忙しい。コートの襟を立てるにはまだ早いが、店先には所々雪である。気が早いのか、秋は通り過ぎるだけなのか、それとも南半球と北半球が入れ替わったのか、とりあえず輝く秋はまだこれからである。

Bonne journée

ダイアローグ:休憩中

電車の中でぼんやりしていたり、道を歩いていて前を歩く集団があまりにゆっくりであったりすると、どうしても耳に入ってしまう会話がある。聞いては失礼だと思っても、聞き逃したいない話もあれば、聞きたくないのに聞こえてしまう話もある。

会議室そばの休憩コーナーで、社会人数年といった感じの若い男が数人で雑談中である。どう見ても社会人としてのマナーに欠けるラフな出で立ちが、むしろ精一杯努力しているようで、微笑ましい。話題は一点、次のビッグイベントに向けて、それぞれのイメージは広がっていく。

【A】あれ、すげーな。光がハンパねぇ。
【B】おー、レーザーみてぇなのがグァと動いて見えんのな。あんなに空中に光の線が見えるとは思わなかったよ。
【A】ミッキーもよく見えるしな。
【B】ミラコスタから見えんじゃね?
【C】あの時間じゃ見られねぇよ。
【B】結婚式の時間帯じゃ無理か?そこまでうまくはいかないよな。
【A】おめぇ、式はいつなんだよ?
【C】いや、まだ結婚するか決まってないんだよ。
【A,B】なに〜、何だよそれ。
【C】いや、まだ正式に決まってなくて。
【A,B】…
【C】でもさ、ミラコスタの下くぐって行けんだろ。あれ、別なところから出られんだよ。
【A】そこ、ポイントじゃないから。

Art, Bonne journée

Bonne journée (5)

秋は行楽の季節である。夏のようなどこまでも明るくまぶしい季節ではないが、落ち着いたトーンの光にあふれている点では、夏以上に風景が眩しく見えることすらある。FMからは、音楽と共に楽しげなトークが聞こえてくるとなれば、急ぎすぎない日常が心地よく感じてくる。もちろん、三連休ともなれば、気が遠くなるような渋滞情報も聞こえてくるのだが。

10月の江ノ島周辺の海は、相変わらず夏のようにサーフボードとヨットでいっぱいだ。海岸で日焼けを楽しむ人は、真夏に比べればずっと少ないが、すぐ近くの葉山の海のような静かな海ではない。江ノ電のゆっくりと流れる車窓からは、夏と間違えてしまいそうな輝く海が見え隠れする。停車する駅から古い寺社に向かう人が散見されなければ、夏はもう終わることがないのだろうかとさえ思えてくる。それでも、もうじきこの最後の夏のかけらも影を潜め、初冬の心地よい寂しさがやって来る。

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Bonne journée

Bonne journée (4)

ハロウィン(Halloween)はケルト由来らしい。アイルランドやイギリスやアメリカに親しい知人がいないから、どのくらい重要な行事かはわからないが、少なくとも、子供たちには相当楽しみな行事に違いない。おばけとお菓子の組み合わせなんて、無視できない誘惑である。輸入食品屋さんの店先を見るだけで、十分伝わってくる。

Wikipediaによれば、カソリック系の行事だから、プロテスタントが多い地域では、翌日の諸聖人の日だけが抜け落ちて、お楽しみの部分だけが残ったということだ。日本のハロウィンはアメリカから入れたようなところがあるので、楽しければそれで良しなのかもしれない。 Continue reading “Bonne journée (4)” →