
梅雨前に楽しめてよかった。
どことなくハイビスカスにも似たタチアオイ。同じアオイ科だから近いのかと思いきや、ハイビスカスはフヨウ族、タチアオイはタチアオイ族なので、分類的にはあまり交流のない遠い親戚くらいの関係だろうか。確かにタチアオイは、すっと天に向かって伸びる芯のしっかりした草のイメージだが、ハイビスカスはあちこちに枝を延ばす木質のイメージ。花の咲き方が多少似ているだけで、咲いていない時は別物ではある。
そんなタチアオイだが、梅雨葵(つゆあおい)という別名を聞くと、俄然、イメージが変わってくる。本来は6月の半ばくらいから7月下旬にかけて、徐々に下から花咲いて行く。梅雨が始まると同時に咲き始めて、てっぺんの花が咲く頃には梅雨が明けている。だから梅雨葵。そんな季節感だが、最近は5月の中旬には咲き始めてしまうような気がしないでもない。気温が早く高くなってくるのが原因なのだろうか。
それでも、この呼び方が静かで良い。漢字よりもひらがなの柔らかさが似合っている。つゆあおい。梅雨明けの青空に映える真っ赤なタチアオイも悪くはないが、つゆあおいの静けさも悪くない。
ハイビスカスのような亜熱帯のイメージのタチアオイと梅雨の肌寒い朝のつゆあおい。なんて、対比を考えていると、頭の片隅の理性がオイオイと割り込んできた。ハイビスカスは冬の花。なんとなく南国のイメージを持ってしまうが、必ずしもそうではない。
あー、オクラが食べたくなってきた。まだ、もう少しかかるなあ。