Cross Cultural, Photo

(Floral) Friday Fragments #249


通勤列車のくすんだ床に貼り付くひしゃげた革靴
仕事に疲れた今日と明日の境をゴツゴツと突き上げる鉄の繋ぎ目
何でもないニュースに俯くシワだらけのワイシャツ
車内におちた金青色の秋の光の反射
思い出したやり残しの仕事
忘れてしまった14時の会話

壊された古屋のコンクリートのかけらに躓くスニーカー
いつまでも続く今日と一千年の未来をつなぐ秋草の匂い
さっきまで羽ばたいていた土鳩の輝く羽
空っぽの広場に浮かぶ黄金色の夕日
忘れてしまった友達のノート
思い出した明日の宿題

機械仕掛けの未来が轟々と音を立てて通り過ぎるのは、
星の名前を覚えることができた前世紀の思い込み。
ありもしない時間が転げ回るのをぼんやりと眺めるのは、
一体誰の、一体いつからの癖なのか。
青い満月に向かって櫂を漕ぐは、
夢見心地の昨日のことか、それとも終わりのことか。
少し欠けた明日の月から降り注ぐ星虫の夜。

 ようやく輝くような秋の色を感じることができて、乾燥した空気も悪くはないなと思っては見たものの、喉が痛い。やれやれ、風邪でも引いたか?なんて心配しながらひと月以上前に書いた詩などを。
 強制的に付き合わされる皆様、申し訳ない。自己満足だろうが、そういうBlogだったのでした。

3 thoughts on “(Floral) Friday Fragments #249”

  1. 日常生活のありふれた光景や美しさを捉えた、非常に視覚的な文章です。
    シンプルさと詩情が融合し、電車の旅や秋の光といったありふれた瞬間を、特別で感慨深いものに感じさせてくれるところが気に入っています。

    1. ありがとうございます。どこにでもある風景が特別な瞬間になったのなら、作品として成功したと言えます。

      1. まったく同感です。日常が特別なものになる時、それは視線と感情が魔法をかけた証です。それが真の達成と言えるでしょう。
        ご意見を共有いただきありがとうございます。

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