Cross Cultural, Photo

Floral Friday #201


 今週は、しばらく前に撮ったもみじの写真でご容赦願いたい。色々と忙しい時期でもあって、新しい写真を用意したりする時間が取れなかったのもあるが、このスマホ写真を使おうとして、すっかり時期を逸したから、このあたりでさりげなく使っておこうという本音もある。

 この華やかなモミジはおそらくはイロハモミジで、ヨーロッパでも大変人気が高い。
 紅葉といえば赤や黄色の色とりどりの山をイメージするが、欧州の赤は案外美しくない。個人的な直感でしかないが、恐らくはそれは天候が悪いからなのではないかと思っている。よくガイドブックなどには「北米や欧州には赤い紅葉があまりない」と書いてあるが、そんなことはない。多分、単なる思い込みであって、それが美しい赤かどうかは別にしても、赤い紅葉はごく普通にある。ただ、多くの地域で秋から冬にかけては日照時間が少なく、青空をバックに燃えるような赤が山を覆うようには見えないということなのかなと想像している。
 同様に、四季がはっきりしているのは日本だけだと書いていたりもするが、フランスも四季ははっきりとある。日本の四季と違うというだけである。サハラからの熱く乾いた風が吹き込んで40度になったり、北極海の低気圧が冷たく湿った空気をもたらしたり、メキシコ湾流の比較的暖かな海流が北の風とぶつかって冬中雨が降ったりと、日本とは全く異なる季節がある。
 ただ、この紅葉の色は別格である。今年は紅葉がかなり遅れたが、ようやく輝く花のような紅葉を見て、ホッとしているところである。