Cross Cultural, Photo

Floral Friday #196


 朝の弱い日差しを浴びる秋の花々が鮮やかに感じられるのは、どういうわけか。朝日や夕日がわずかな時間だけ黄金色に輝くように、弱い光の作り出すそのわずかな瞬間が生活する時間と重なり合うからなのか。それとも黄色に惹かれる季節の思い込みなのか。
 ようやくキク科の花が咲き始めて、冬になってきたのだなと実感する。それがなぜ美しく感じるのかなど考えるだけ無粋というもの。秋の日のもの悲しげな音よりも、足急ぐエンジン音の響きが目立つ秋の乾いた空気を忘れ、ただひたすら秋色に魅入る。