
Très saleの2回目です。極力不快な描写や際どい表現を使わないようにしていますが、今回もblogではあまり取り上げない内容となっています。このため、途中でページ切り替えを入れています。
今だったら白い目で見られそうな本格派の四輪駆動車にしばらく乗っていた事がある。冬の雪道だろうが、水深30cmの道だろうが、荒れた林道だろうが走れたので、冬はスキーに夏はマリンスポーツにと出かけた若い頃はとても便利な車だった。ただ、燃費は相当悪かったし、傷みが出れば専門店に整備を依頼する必要もあったから、手間のかかる車でもあった。
そんなわけで専門の工場で整備を待っている間に、その整備工場のガレージ風サロンに置いてあったリーフレットを読んでいたら、面白いツアーが紹介されていた。中国タクラマカン砂漠の隅っこでキャンプを含む1週間ほどのオフロードツアーがあるという。環境は過酷だが、現地レンジャーのサポートもあるし、食事も用意してくれる至れり尽くせりのツアーだった。
面白そうだったし写真もたくさんあったので熱心に見入っていたら、いつの間にか整備担当の人が来ていて、横でニコニコしている。
曰く、
「興味ありますか?ラクチンなツアーです。お手軽に砂漠のクロスカントリーを楽しめますよ。」
あまり信用してはいけない。その整備担当者は、国際的なアドベンチャー・レースに出場経験がある。一歩間違えば死が待っているような過酷な自動車レースである。その人のラクチンと一般人のラクチンは意味が違うのだ。
「ただね、よく条件を読んでからにしてください。誓約書を書いてもらいます。」
そら来た。ラクチンなわけがない。
「ほら、ここ。危険な生き物もいますし、怪我をしても、整備された大病院まではちょっと時間がかかります。でも大丈夫。過去に事故はないそうです。念のためってやつですね。女性の参加者もそこそこいますよ。」
いや、今時、女性だからといってクロスカントリーに興味がないなんて事はない。少々の力仕事だって、私より出来る人も多いでしょ。そんな事を言ったら、話が噛み合わない。
「そこがポイントじゃないです。えーと、人が周りにいてトイレ行けますか?」
そりゃ、立派な大人だ。中学生じゃないんだから。
「パンフレットって綺麗な写真ばっかりでしょ。宿泊するのはきれいなホテルやオアシスの簡易宿舎だし、砂漠を走っている車もカッコいいですが、クロスカントリー中は何もありません。トイレは大平原の真ん中だったりします。だから、人前でトイレが出来ないとダメなんです。人前でお尻出せます?」
いや抵抗感あるなあという気持ちが顔に出たのだろう。整備士さんは続ける。
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