
7月の後半にいつものように梅雨が明けて、梅雨明け十日の言い方通り良い天気が続いたと思ったら、その後もほとんど雨の降らなかった夏。
ひと月以上も雨らしい雨にもあたらず、連日報道されていた雷雨も知らず、30度くらいまでしか気温が下がらない蒸し暑い朝と、35度を超える焼けるような午後にひたすら耐え、その暑さに慣れることもなく過ぎ去るのを待った夏。
涼を求めてどこか遠くに旅することも、繰り返す灼熱の日々を受け入れることも、いつもの夏を思い出すことも叶わない程に身体に堪えた夏。
その夏の終わりに突然降り始めた驟雨は、身体を喜ばせることも、心を楽しませることもなく、再び耐えて待つことを要求する雨となった。
異常気象とかいう言葉で軽々に語るものでもなさそうだが、ひとまずは区切りがついて、ほんの少し秋に近づいたことを喜ぶべきなのだろう。やれやれ。