
L’artiste ne doit pas copier la nature mais prendre les éléments de la nature et créer un nouvel élément.
Paul Gauguin
アーティストは自然を映しとるのではなく、自然の要素を取り込んで、新しい要素を作成するのです。
ポール・ゴーガン
ありきたりな言葉にも聞こえるが、これをゴーガンが言うと説得力のある強い言葉にも聞こえるのが面白い。実際のところ、タヒチやブルターニュの自然を大胆に描いた作家のようで、意外に生物を描きこんでいないのが、ゴーガンでもある。
ゴーガンの絵は、明確に印象派を否定しているかのようである。それは西洋絵画に詳しくなくても一目見ればわかる。大胆で強い筆の運び、色彩を否定するかのような深く沈んだ色、その風景の印象よりも内省的な風景を重視するかのような題材。印象派の最後に属しながらポスト印象派に向かって行った時代のようなものがあったのだろうか。今ではその絵の価値を評価されながらも画家という人間としては否定的な見方も多いゴーガンであり、単純に褒め称えて良いものか躊躇はするが、自然から新たな要素を見出して表現してきたのだろうことは否定できない。
ブルターニュに移ったばかりに描いた素朴な絵を見て、その後にタヒチからブルターニュに戻った後に描いたタヒチの絵を見れば、その間のタヒチの少女たちとの関係を考えざるを得なくなる。もはやそれを差し置いて評価はできない。それでも上の言葉が表面的なものではないのだろうと考えられるのは、やはり絵の力なのである。
Paul Gauguinの日本語表記は、近年ポール・ゴーギャンからポール・ゴーガンに変わってきたように思います。今回は、少し本来の発音に近いゴーガンとしました。また、冒頭の写真はタヒチの海岸やブルターニュの田舎ではなく、先島諸島のものです。ブルターニュの写真もありましたが、より楽園のイメージに近いと感じたこちらの写真を使いました。
Très vrai !
tout a faite
ゴーギャンがブルターニュに映って描いた絵については知りませんでした。ゴーギャンというとタヒチで、ずっと南の島で暮らしていたものかと思っていました。
Tanuさんはアートにも詳しいですよね!音楽や絵画や文学。
学ばせてもらっています♪
絵は大好きなのでパリなら2日は美術館巡りにあてたいほうです。でも、勉強しないから詳しくはないんです。自分じゃ描けないし、ただぼーっと眺める側です。
ゴーギャンの「ポン=タヴァンの水車小屋」なんてのを見ると、何だ近いじゃないってポンタヴァンに出かけちゃうから、少しずつ知識は増えます。