Photo赤茶色の声 11/14, 202111/13, 2021 tagnoue 赤茶色になりかけた昨日と白く煙った今日がすれ違う朝、誰もいない黙りこくったベンチを遠く眺め、湿ったズボンのポケットを確かめる。濁った底などすっかり忘れて重みを増した水面は、どこまでも落ち込んでいく重力の果てとふらふらと漂う期待とを鏡のように分け隔て、歩き出す右足にまとわりつく。辿り着けないベンチのさらに向こうに赤茶色の鳥の声を探す。 Like this:Like Loading... 関連