Bonne journée, Cross Cultural

Zhu Bajie

201712-211

新聞の片隅にあった妙な広告が通り過ぎざまに目に入り、思わず立ち止まって確認した。よく見れば「嘘八百」という映画の宣伝だったのだが、薄暗い朝の光の中で動く目から入った信号は、わずかばかり漢字の形状が似ているからか、頭の中で「猪八戒」と変換されたのだ。流石にそんなドラマや映画はないだろうと見返した訳である。三国志の中にあって重要な役割を果たす猪八戒であるが、猪というその姿からしてヒーローの条件を満たしていない。その猪八戒を主人公に映画でも作ればなかなか面白そうではあるが、売れるためにはひと工夫いるだろう。

ところで、猪八戒はなかなかにかわいそうな妖怪であることは、忘れがちである。元々は天上界の水軍だったかを率いる神様であったが、少々女癖が過ぎて地上界に追放される。その際に生まれ変わる先を誤って、人間ではなく豚だか猪だかにしてしまったのだ。確かそんな話である。何もそんなところで間違わなくても良さそうなものだが、物語とはそんなものだ。あぁ、間違った!と後悔したのかどうかはわからない。

朝のまだ薄暗く冷たい空気の中でつまらない見間違いをしたために、妙なことを思い出しながら苦いコーヒーを楽しむことできた。休日の朝はそのくらいがよい。