Cross Cultural

Daylight saving time

6月上旬、夕方18時ころは昼間と同じ
6月上旬、夕方18時ころは昼間と変わらない。

欧州や北米ではあたりまえのサマータイム。米語ではDaylight saving timeと言う。文字通りの意味では日光節約時間。分かったようなわからないような妙な表現だが、実感が湧かないこともない。

たいていは3月の終わりの日曜日にサマータイムとなり、時計が1時間進むことになる。そして、一番サマータイムの良さを感じるのは6月から7月である。もともと標準時と経度とのズレが大きいフランスだと、緯度の高さもあって(日本で言うなら北海道かそれより北)、夕暮れは21時過ぎだ。仕事を終えてからたっぷりと3時間は昼間と同じ感覚で使うことが出来る。まさに日光節約と言える。観光なら、19:00に閉まったモンサンミッシェルでさらに2時間遊んでようやく夕暮れというのも悪くない。仕事を終えてからスポーツで汗を流し、21:00から夕食というのもありである。知人は、夜に自転車をやっているとか、サッカーだとか、あるいは伝統音楽の保存会で練習だとかいろいろだ。もちろん、夜と言っても明るさは午後4時という感じで、ようやく日が傾いてきたというだけだが。

6月下旬、夜22時少し前。少し夜らしくなってきた。
6月下旬、夜22時少し前。少し夜らしくなってきた。

もちろん副作用もある。夏だというのに朝6時を過ぎないと明るくならない。だから、朝は5時から始動しているという早起き鳥には少しもったいない。せっかく人より早く起きて静かな朝を活用しようというのに、冬と同じように暗いのは少々残念だ。夏の些細な楽しみのひとつは、明るくなってきた早朝の涼しい時間に熱いコーヒーを淹れ、その週末の計画を成功させるべく、道具や天気をチェックしたりすることだったりする。先日は、家のそばでコゲラがドラミングしているのを見ることが出来たし、皆が起きて朝食をとり始めた頃には、街を脱出してフィールドで充実した一日をスタートさせたいのだ。

逆に言うと、朝は苦手だからサマータイムは導入したくないというのを聞くと少し違うと感じなくもない。長めの夜とゆっくりとした朝がサマータイムだからである。社会全体で夜更かししましょうと言っているようなものだとするのは言い過ぎか。とはいえ、標準時からサマータイムに移行する日だけは例外だと認めざるを得ない。

人それぞれの習慣があり生活がある。その多様さが世界を豊かにする。だからサマータイムをどうするかは難しい問題なのだろう。

でも、やっぱり夜にもうひとつ何かができる時間があるというのは捨てがたい魅力である。たとえ早起き鳥であっても。