Cross Cultural

電車は遅れない

だいたいにおいて、日本人が几帳面すぎるという反応がかえることになるが、電車が遅れるのが当たり前という感覚をフランス人らしいというのは、どう考えてもステレオタイプにすぎないかとも思う。フランスでも電車は遅れないように運営されており、遅れることを当然ととしているわけではない。TGVが1時間も遅れればお詫びもするし、アンケートを配ったりもする。あまりに長時間の遅れともなれば、サンドイッチの弁当が渡されることもあるという。遅れる頻度が日本より高いというだけのことである。

ただし、それでも人が遅れを許容するかどうかは別である。理解していても、あるいは最初から諦めていたとしても、自分が当事者になれば、それを当たり前と考えないのが人である。当事者としてひととおりの苦情を言い、どうにかならないかと尋ね、なす術がないとなれば、「これがこいつらの問題なのだ」とあたり構わずぼやく。そして最後に、これがこの国なのだと理解する。それが実際のところである。

事実、12時間のフライトのあとで1時間半のTGVの遅れをなす術もなく待ち、ようやくのことで乗ってもさらなる長旅が待っていたと愚痴をこぼしてみれば、「それがフランスである」と悟りとも思えるひとことの後には、自分がいかにひどい目にあったかを語る人も多い。諦めているのであって、当然と考えているわけではない。そのあとに、どうして遅れが多いのかを分析する人が多いのもまたフランス人らしいが、それもまたステレオタイプな見方なのだろう。

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