
妙に説明的な街だなと急に思った。降りてきた遮断機の前に立っていたら、
「無理な横断はおやめ下さい」
と言う丁寧なような、そうでないような、曖昧な言葉で書かれた黄色い警告が、目の前を通過していった。
「無理な横断なんてしないって」
そう思ったが、その前に通過した場所には「自転車を止めるな」と書いてあったし、さらに少し前には「あるきたばこ禁止」と書いてあった。いや、確か「ここから先は月極め」とかも書いてあったし、どこの入り口かわからない角に確かに「入り口」と書いてあった。その上、「御用のない方はご遠慮ください」だそうだ。色々と注文が多い。
「無理な横断をはおやめ下さい」ってことは、無理じゃなければ横断しても良いと言うことか?ここは、「横断禁止」で十分なのじゃないか?もしかしたら、硬いことは言わないから無茶はやめてねと言っているのか?そんなことを考えていたら、だんだん理屈っぽくなってきた。
正直言えば、「〜はご遠慮ください」と言う表現はなんとなく落ち着かないのだ。「〜禁止」と言って貰えば、はい了解と素直に感じるのだが、遠慮しろと言われると、自分が図々しい奴だと言われているような気がしてくる。やれやれ。かなり理屈っぽくなっているぞ。そう思った頃にはもう手遅れである。その先の駐車場の表示が「空き」ではなく「そら」に見えてきた。
「知ってるって。街路樹の隙間から右側を見れば、空が見えるんでしょ。」
やれやれ。
すっごいわかります!STOP!とかDO NOT。。。! とか、ハッキリと言い切ってしまえばいいのにって、よく思います(日本では)。
無理じゃないと思ったから渡ったら事故にあいました、なんてこと、ありえますよねぇ。標識などを見ながらあれこれ思い巡らしているTanuさんの様子が目に浮かびそうです(お会いしたことはないけれど!)
最近思うのです。遠慮深く丁寧な言い回しはこの25年ほどの傾向じゃないかと。
つまり、失われた20年とか言われる低迷した時代に出てきたような気がしています。その前は、自分も血気盛んな年齢ではありましたが、ずっと意思表示がハッキリしていたような記憶があるのです。
どことなくスッキリしない最近です。